【プラス+2019年春号 №36(5)】仕事に役立てるわたしの知識習得・勉強法〜神沼博充(第一司法書士事務所)

神沼博充

第一司法書士事務所 司法書士

 

 

体系を理解して、アウトプットを重視する

 

法改正といった自分の専門分野では、司法書士会の研修があり、そこから情報を仕入れ学びます。研修は会員には基本無料で開催されています。講師は司法書士のほか、大学の先生や弁護士さん、金融関係の人などが務めます。平日は約2時間、土日は4時間が多いですね。年間、最低12単位を取得する必要があります。わたしは今年は多く出席でき、20単位ほど取得しています。

 

書籍は、研修を受けて概要を知ってから専門書に当たるというやり方が多いです。事務所として専門書は月に最低でも5〜6冊は購入しているかと思います。雑誌は『月報司法書士』というものがあり、定期購読しています。『登記情報』という専門誌もあり、時々読んでいます。わたしたちは主に民法と会社法と不動産登記法などを扱う仕事なので、めまぐるしく法律が変わるというほどではありません。
ただ、今回(2020年4月から)、民法が大きく変わります。大々的な改正の時には、全体をべたーっとなめる必要があり、体系的に勉強する必要があります。ちょうど今このタイミングなので、自分で時間をとって覚えなければならない時にさしかかっています。

 

新聞は『ニッキン』と呼ばれている日本金融通信社の専門紙があります。銀行など金融機関の情報が満載です。金融機関の人と話しをすることが多いので読んでいます。お客さまから知らないトピックスを聞いた時などは、インターネットで調べることが多いですね。でも、どんなキーワードで調べればいいか、それすらわからない時もあります。漠然としている場合。その最初のイメージ、アウトラインをつかむためにネットを使うことが多いです。特定のお気に入りサイトとかはありません。ただ、裁判官の人のSNSはフォローしていて、法改正の情報とか判例の解説を参考にしています。

 

実務で使う知識の勉強法としては、読んだことを書くというやり方をしています。全体の概要を理解した上でポイントを知るということが大切かと思います。一回は自分の頭の中で理解しておくということが必要になるかと思います。その上で知らなければ、誰かに聞く。またはインターネットで概要をつかんで書籍で詳しく調べます。最後に適任者に話して議論して精度を高める、という感じでしょうか。受験の時に身につけた勉強法は、テキストを読む。閉じる。で、今読んだ内容をぶつぶつと誰かに説明する。これをずっとやってきました。(笑)。インプットだけではなく、アウトプットするという行為が重要かもしれません。

 

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