【インタビュー:佐藤等公認会計士事務所 松井大翅さん】税務会計のプロとして、道内の中堅企業を中心に幅広い分野で貢献したい

松井大翅(まつい・ひろし)さん
法務・会計プラザ 佐藤等公認会計士事務所
法人部門・管理部門グループマネージャー

—経歴をおしえてください

小樽市生まれ。小樽潮陵高校、小樽商大を卒業しました。ずっと小樽です。大学も近いから、でした(笑)。最初の就職先は、多店舗展開をしていたアパレル会社でした。きっかけは、たまたまです。たまたま求人していて面接に行ったら、経理・財務担当者が大学の先輩だったのです。「おお、後輩か。じゃあ入れよ」と。当時、この会社は売上で100億円規模。社員数300人くらい。100数店舗ありました。経理・財務担当として5年やりました。残念なことにこの会社はその後、倒産してしまいました。

 

—今の事務所には?

佐藤等公認会計士事務所に入るきっかけは、前の会社の総務の方が人材紹介会社の友人を紹介してくれたことからです。その会社がナレッジプラザとつながりがあり、そんな関係で入所しました。2005年の5月、ちょうど30歳の時でした。以来、13年が経過しましたね。

 

—どのような仕事ですか?

現在の仕事は法人部門と管理部門のマネージャーを担当しています。法人部門のほうはいわゆる会計事務所の顧問先担当として、会社を訪問して社長や経理担当者とお話をし、現状を確認。最終的には決算書や申告書を作成します。その中で、事前にできることなどがあれば相談を承るという仕事です。一方の管理部門はいわゆる総務の仕事。自分の中での割合は、法人部門:管理部門は6:4くらいでしょうか。

 

—法人部門ではどのような仕事を?

法人部門で言うと30社ほど担当しています。地方の中堅規模の会社が多いですね。業種はばらばらです。運輸会社、床材メーカー、基礎化粧品メーカーなどなど。旭川・帯広・苫小牧・函館などへ出張しています。週に1回くらいは道内のどこか地方へ行っていますかね。相談の内容としては、事業承継のことだったり、機械を買いたいが、どういうふうに購入したら一番いいだろうか、といった内容もあります。「ウチはこう考えているのだが、税務会計的にはどういう風に見られるのか?」といった相談もあります。経営者の考え方と税務的な考え方に違いがあり、そのギャップを納得できる形で埋めるということが役割のひとつかもしれません。

 

—他の会計会社と違いは?

一番は、やはり、所長の佐藤が経営の原理原則を説くドラッカーの研究をしているところでしょうか。「経営とはなんぞや」ということを追求しているので、その本質をお伝えできる機会がある部分が強みかと思います。

 

—ほかに貢献できる分野はどんなこと?

会計が扱うのは過去情報です。あくまでも過去の数字なのです。訪問した時に、現在や未来の情報を聞くことができます。課題であったり、将来の展望が聞けたら、それに向けての資金繰りや税制のほかさまざまな視点からのアドバイスができるかと思います。ビジネスマッチングもやりたいと考えています。いろいろと貢献できることは多いです。会計事務所ってサッカーでいうところのゴールキーパーみたいなものなんです。できて当たり前。ミスすると大変な業種なのです。基本的なベースの部分をきちっとやって、その上で何を積み上げて提供できるか、というプラスアルファが大事かと思います。

 

—ご自身の強みは?

わたしについては、どうでしょうか。自分のことは正直、よくわかっていないですね(笑)。けれど、ドラッカーについては、ドラッカー書籍の読書会ファシリテーターの資格も取得しました。それなりに詳しく知っているつもりです。ドラッカーのほかには、稲盛(和夫)さんの本をはじめ、ビジネス書は一通り読んでいるかと思います。得意分野でいうと、企業の中に経理担当者がいるような中堅規模の会社が得意でしょうか。自分もかつて、そのような経理の担当者だったこともあり、どのような資料をつくれば経営会議で使ってもらえるかとか。そういうことがわかるからだと思います。

 

—今、大きな変化がありますね?

クラウド会計など今、起こっている変化はいいことだと認識しています。生産性がどんどんあがると思います。仕訳が瞬時にできるとか、時間短縮につながるツールだと思います。業界の中では、弊所は導入は早いほうだと思います。今後は正直、わからないですね。どういうものが出てくるのか。さらに言えば、現在の仕事のスタイルがいつまでつづくのかもわかりません。ただ、適応はしていかなければならないと考えています。そのための準備に時間を使っていきたいです。

 

—今後の抱負は?

法務・会計プラザは士業の方々がまわりにいます。みなさんの力を借りながら培ってきたものを活かして、いかにやっていけるのかを模索したいと思っています。士業の方々を紹介しながら数多くの連携をとって進めていきたいと考えています。プラザ全体としては、もっとお客さんが増えていってほしいと思います。その上で、地域に欠かせないいわば「インフラ」になっていればいいと考えています。「なにか困ったら法務・会計プラザに行けば解決してくれる」というインフラです。今後、世代交代がやってきます。その中でしっかりと求められる役割を果たして、貢献していきたいと思っています。

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