【「プラス+」秋号2020年度秋号 NO.39(4)】なぜ、成年後見制度は設けられたのか? 少子高齢化の歴史と共に解説します!!

老後も快適な生活を送りたいという希望は誰しもが抱いている希望ではないでしょうか?財産管理のサポートや認知症への備えとして、成年後見制度が設けられています。

今回は、成年後見制度の成り立ちを少子高齢化の流れと共に紹介します。

少子高齢化と後見制度

成年後見制度とは、認知症等により判断能力が低下した人に代わり後見人がその人の財産や権利を守る制度です。もっと簡単に言うと、判断能力が低下した人の財産をしっかりと守り、その人が快適な生活を送れるように支援する制度のことです。

成年後見制度において、判断能力に不安がある人を支援する主体としては、家族や親族に留まらずに社会全体が想定されています。では、なぜ家族や親族からの支援に限定せず、社会全体からの支援が想定されているのか? 成年後見制度の成り立ちを、少子高齢化の歴史と共に見てみましょう。

 

少子高齢化と家族の変化

日本において高齢者が快適な生活を送るための支援は、従来、家族が担うものと想定されてきました。例えば、1969年に放送が開始されたアニメ「サザエさん」においては3世代同居家族が描かれています。

しかし、高度経済成長により第二次産業・第三次産業が成長するのに伴い、都市部への人口の集中と核家族化が進行します。また、経済成長と共に女性の社会進出は徐々に進んでいましたが、1986年に男女雇用機会均等法が施行されると、男性と定年を同じくする正社員への女性の登用など、女性の社会進出はより一層進みます。

ところで、1980年代頃より、いわゆる未婚化・晩婚化がすすみ結婚しない若者が増えていきます。また、遅く結婚した夫婦においても正社員の共働きの家族では、子供の数が低下あるいは子供を設けないケースも増加し、出生率が低下し少子化が問題となります。他方、平均寿命は延び続け、高齢者人口は増加を続けました。

このように、核家族の増加、女性の社会への一層の進出、夫婦ともに正社員の共働き家庭、子供の数の低下等により家族のあり方が大きく変化した社会においては、判断能力が低下した人が快適な生活を送るための支援をその人の家族だけに任せるのではなく、社会全体で支える仕組みが必要になりました。

そのような状況のもと2000年に施行されたのが成年後見制度になります。

出典、総務省「我が国の人口の推移」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc135230.html

成年後見制度の仕組み

成年後見制度には①法定後見制度と②任意後見制度という2つの制度が設けられています。

①法定後見制度は、認知症等により判断能力が不十分な方のための制度で、家庭裁判所によって選任された成年後見人が、ご本人の財産管理や生活を支援します。成年後見人には家族の他に弁護士や司法書士等の専門職が就くこともできます。

専門職が後見人就任

②任意後見制度は、元気なうちに将来に備える制度で、あらかじめ自分で選んだ信頼できる人に、将来、判断能力が低下した場合の財産管理や生活支援をお願いする制度です。(公証役場にてお願いする人との間で、任意後見契約を結びます)。

実際に判断の能力が低下した段階で、家庭裁判所によって任意後見監督人が選任され、成年後見人による支援が開始します。

信頼できる人が後見人就任(友人等、家族以外でも可能)

 

①法定後見制度②任意後見制度、それぞれにおいて家族以外の社会による支援が想定されており、これらは少子高齢化による家族と社会の変化を反映した制度と言えるでしょう。

以上が成年後見制度の成り立ちとその仕組みの説明となります。それぞれ後見制度を利用するためには①法定後見制度は家庭裁判所への申立、②任意後見制度は、まずは公証役場において契約を締結することが必要となります。面倒なお手続きについて専門家にお任せしたい、相談したいという方はぜひ下記フリーダイヤルまでお電話下さい。

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