新型コロナウィルス感染症(以下「コロナ」)の影響による失業者が増加しています。
厚生労働省の令和2年12月15日付の発表によれば、12月11日現在、コロナの影響による解雇や雇止め(以下「解雇等」)にあった労働者数が、全国で累計76,543人に達する見込みと発表されました。
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000705157.pdf
この記事をお読みの方の中にも、コロナの影響により、現実に解雇や給与カットにあった方がいるかもしれません。
もし、コロナの影響により解雇や給与カットが発生した時に、消費者金融からの借入れやカード会社からのショッピング残高(以下「借金」)がある場合、どのように対応したらよいでしょうか?
以下にまとめました。
1.そのまま返済するかどうかを検討する
大きく分けると2つの選択肢があります。
⑴これまでどおりの返済を継続する。
⑵これまでどおりの返済をやめて債務整理をする。
このような状況に陥った後の収入としては、雇用保険の求職者給付(所謂「失業保険」です)や休業補償など(以下,これらを総称して「失業保険等」といいます)が想定されますが、失業保険等・生活費・借金返済の金額、その後の再就職等の可能性から、次のとおり場合分けして考えるべきです。
2.今後の展望を客観的に検討する
⑴失業保険等から借金の返済をすることができる場合
失業保険等から借金の返済をしていくことが可能で、かつ、収入が戻ることが容易に想定される場合は,これまでどおり借金の返済を継続してよいでしょう。
この、「借金の返済をしていくことができるか」は、
「①失業保険等から生活費を支出した残りの金額で、②借金が返済できるか?」という順序
つまり「生活費⇒借金返済」の優先順位で、考えることが必要です。
しかし、借金の返済を行っている方の多くは、
「借金返済を行った残りの金額で生活をしよう」
つまり「借金返済⇒生活費」との順番で考えがちです。
この考え方だと、実際にやってみると生活費が不足し、その補填のために新たな借金をするというパターンに陥ってしまいます。
借金が複数件になり、いわゆる「多重債務」の状態になると、安定した収入を得ていても返済をしていくのは大変です。
失業保険等の受給金額は、一般にそれまで受け取っていた金額の50%~80%程度です。
上記の借金の返済をしていくことができるかどうかは、この点も考えに入れて十分慎重に判断することが必要です。
また、仮に、失業保険等の受給期間中は返済をすることが可能でも、受給期間経過後に収入が戻る可能性が低い場合は、下記「⑵失業保険等から借金の返済をすることができない場合」として考えるべきです。
⑵失業保険等から借金の返済をすることができない場合
失業保険等から借金の返済をすることができない場合は、これまでどおりの返済をやめて早急に債務整理を行うべきです。
債務整理には、
①任意整理
②個人再生
③自己破産
の3種類の方法が存在します。(このほか④特定調停という方法がありますが、あまり使われません。)
※ご参考として、②③④について、法務省公表のQ&Aのリンクを記載します。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00023.html
いずれの方法も、借金をしている方(債務者)ご本人でやってはいけないという決まりはありませんが、債務整理には債権者との交渉能力や法律知識が必要であるため、専門家に依頼するのが一般的です。そもそも、①~③のどの方法が適切かについては、借金の金額や債務者の方の状況などをもとに総合的・客観的に判断することが必要です。専門家に依頼することで適切な判断を下してもらうことができるので、専門家へご相談ください。
借金をしている方の多くは、とかく「自分は払える」「何とか払わなければ」と考えがちです。
そのようなお考えは非常に尊いものですが、これにより借金の金額がさらに増えてしまったり、ご本人のご生活が立ち行かなくなってしまっては元も子もありません。
法律上債務整理を行うことができる専門家は、司法書士(任意整理については法務大臣の認定が必要)か弁護士です。
最近では無料相談を行うことができる事務所も増えていますので、債務整理をしようとお考えの方だけでなく、今後どのように借金を返していくべきかお悩みになられたら、まずは専門家に相談してみるのがおすすめです。
コロナがいつ収束するか分からず先の見えない毎日が続く中、解雇等にあってしまった方は本当にご不安なことと存じます。
弊所ではコロナの影響で失業や給与カットされてしてしまい、借金の支払いが難しくなった方のサポートに力を入れています。まずはお気軽にご相談ください。
札幌債務整理相談センター 運営:司法書士法人第一事務所
フリーダイヤル 電話受付時間:平日9:00~18:00
0120-050-316
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